コヨーテの女の子のアバターをかぶって動画サイトYouTubeでゲーム実況などのアイドル活動をしているホロライブ所属VTuber博衣こよりが、自身の仕切りでいろんなゲストを読んで2023年のゴールデンウィーク中に行った24時間生配信のラスト枠。

博衣こよりと宝鍾マリンについて取り上げたいことがあるのでちょっと時間が経ったけれどこの配信を紹介することにする。

これまでVTuber芸能事務所ホロライブでは正月とかに運営による企画として24時間生配信というのを何回かやっているみたいなのだけど、これは博衣こよりが自身の名前に掛けて5月4日つまり「こよ」の日に個人の企画として行った。特に何の記念日でもないので協力を求められた一部の海外メンバーが困惑していて笑った。

「ディスコード・ショッキング」はフジテレビ「笑っていいとも！」の人気コーナー「テレフォンショッキング」のパクりで、同じVTuberのゲストを呼んでトークしつつ、そのゲストに次のゲストを呼んでもらうというのを続けていて、電脳少女シロなどの大物VTuberが出ていてびっくりした。トークはあんまりおもしろくなかったけど、いくらか興味深い話はあった。

「お題人狼」とはあらかじめ狼つまりウソつきを決めておき、一つのお題についてそれぞれエピソードトークをした上で誰が狼かを当てるゲーム。正直ゲームのほうはグダグダで、その場で思いついた話がどれも大しておもしろくない上にそれがウソかどうかを見極めるゲーム性も微妙だった。

その中で天音かなたが公園の砂場の砂が口に入って飲み込んでしまったという話をしたのだけど、それを聞いた宝鍾マリンが自分も子供の頃に砂の感触が好きで砂をジャリジャリ噛んで食べていたという話をしだして、食べた結果なんとぎょう虫検査に引っかかったという告白をサラリとしている。

マリンは配信中トイレに行ったあと手を洗わないアピールなど、自分をありのままにさらけ出すというより、むしろ蔑まれたいんじゃないかと思うぐらいの謎ムーブをしている。リスナーから親しみを持たれたいという計算の上で行っているんじゃないかと思っていたのだけど、これはさすがに限度を超えているんじゃないかと思った。まあファンが減ったという話は聞かないし、一味（彼女のファンの通称）は喜んでいるまでありそうだけど。

マリンはエロ同人の購入履歴をメンバーに見せているのでそういう性癖なのかもしれない。

「PON大賞」は要するにテレビのNG大賞みたいな感じで、メンバーの配信中のトラブルを集めて誰が一番PONつまりポンコツかを決めていて、ロボ子さんが選ばれていた。ちょっとおもしろかったけど、大賞のロボ子さんが審査員としても呼ばれていたのでわざとらしく感じた。

最後「一致するまで終われまてん！」ではわざわざみんなのスケジュールを抑えたうえで「スターアニマル」という去年のゴールデンウィークに期間限定で組まれたシャッフルユニットのメンバーを集めている。正直みんな「スターアニマル」をその場限りのものと思っていただろうに、こよりにとっては特別な思い入れがあったからと言ってわざわざ一年後にメンバーを集めた行動力と執念に驚いた。

こよりが声を掛ければ大体どんな人も集まることは、今回の24時間生配信や生誕祭で多数のゲストを内外から呼んだことからも証明されている。こよりはホロライブのリーダーになってきていると思う。でも「スターアニマル」を擦ったことによって、本当は人気ユニットの一員を経てエースになりたいのかなと思った。それはこよりが自身の一周年ライブのときに自分を主役にしてくれるメンバーを集めたと言っていたことからも推測できる。

まあこれは単なる憶測だし、自分は博衣こよりの配信をあんまり見ていないので材料も足りていないんだけど、こういうふうに自分の得意なこととやりたいこととがズレていてもがき苦しんでいる人には好感が持てるので（「推しの子」の有馬かなみたいに）、こよりがそうなんじゃないかと思って楽しんでいる。

こよりは少しずつおもしろくなってきていると思う。同時視聴人数も地味に上がってきている。五月はこの企画もあってなんと途中まで総視聴時間が兎田ぺこらを上回っていた（最後まくられちゃったけど）。長い配信時間によって年間でも二位につけている。ぺこらの壁は厚いだろうな。ぺこらは保育士の資格を持っているせいかリスナーを乗せるのがほんとうまい。子供と話す時は子供の目線に合わせてみたいな。

ちなみに肝心の「一致するまで終われまてん！」のゲーム内容のほうはさっぱりおもしろくなかった。ぺこらが主催した三期生とゲーマーズのコラボだけがいまのところ一番楽しめた。まだまだぺこらには計り知れないところがある。

最後は閉会式で終わっている。多少の休憩をはさみながらも24時間ずっと配信しつづけたにも関わらず元気そうで笑った。声も全然大丈夫そうだった。中の人が声優でちゃんと声帯に負担を掛けない発声法を身に着けているからだと掲示板では言われていて、きっとそうなんだろうなと思った。

正直コンテンツ自体のおもしろさという点ではほとんど見るべきものはない配信だったけれど、箱推しつまりこのアイドルグループ（？）を好きな人間としてメタ読みしつつ応援しながら見る分にはそれなりに楽しめた。人には勧めない。