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Radeon X800 GTO Ultimate Edition

Sapphire

いまいち(-10点)
2006年3月29日
ひっちぃ

ゲーマー向けPC用ビデオカードの二大メーカーの一つ、ATIの一世代前のGPUの改良版を搭載し、巨大ヒートシンクによるファンレスを実現した製品。製造元は、ATIの純正品のOEM生産も行っている香港Sapphireだ。

以前、まったく同じコンセプトの Radeon 9800PRO のものを買って、高価ながら大満足していたので、この製品を見るとたちまちピンと来て、欲しくなった。しかも値段が二万円を切っている。実のところを言うと AGP のビデオカードを探していたのだが、先行投資で PCI-Express 版である本製品を買ってしまった。

さて前置きはいいとして、私はこの製品には今のところ失望させられている。9800PROよりも発熱が高く、ファンレスではとても使えないのだ。熱により画面にちらつきが走り、危険な状態になったので、あわててスロットにつけるクーラーを装着した。私の脳裏には、熱で壊れた GeForce 5600FX が浮かんだ。クーラーをつけても画面のちらつきが収まらない。もうVRAMが壊れてしまったか。悶々とした気持ちを抑えて、いったんマシンの電源を落とし、翌朝おそるおそるもう一度確認したところ、何の問題もなく動いたので胸をなでおろした。しかし、調子がいいのは起動時だけで、しばらくするとどうしても画面の左上に、かなり小さいものの無視できない四角いちらつきが残った。もう手遅れなのだろうか。

ネットで調べてみても、私と似たような症状になったという報告がまったく見つからない。初期不良とするには微妙な症状だし、普通に考えてハードウェアトラブルというよりソフトウェアトラブルの可能性のほうが高いように思える。そこで、ドライバを入れなおしたがダメ、DirectXを再インストールしようとしたがWindowsの制限で不可能、今に至るわけだ。

他のマシンで試せればいいのだが、あいにく PCI-Express がついているのはこの一台だけだ。おまけに Pentium M 用マザーで、Windows XP の Media Center Edition という特殊なバージョンを入れている。カノープスのMTVX2004というTVチューナーカードも相性の問題で特殊なパッチが必要なぐらいだから、マザーやOSの問題かもしれない。

二万円で買ったものをこういう形で使い続けなければいけないのは正直痛いが仕方がない。自作パーツにはこういうリスクがつきものだ。その代償として安価なのだ。そろそろ多少割高でも安心できる製品を買う歳になったのかもしれない。

ちなみに買ったのは T-ZONE PC-DIY店だが、TSUKUMO Ex とかいう店で一週間後に一万八千円弱でセールされていたのもダメ押しした。ネットでの悪評を今のところ聞かないので、人気がないのは別の理由によるところが大きいのだろうが、結果的に安価なものにはそれなりの欠点があるということを裏付けた。

ただ、工夫すれば、静かなファンと併用することで、静かなゲームマシンを作ることができる。性能については言うことがない。さすがに最新のハイエンドと比べると半分ぐらいの性能しかないが、現在の3Dゲームをやるには最新のミドルレンジ製品よりは性能が高く割安である。それに、私が引いた製品がハズレで、当たりだったらファンレスでも十分動くのかもしれない。

ちなみにオーバークロックもできる。通常コア400MHzのメモリ490MHz(DDRなので980MHz)なのだが、コア600MHzにしても動いた。ぶっちゃけコアがR480というX850XTPEのコアと同じものを使っている。残念ながら某GTO2のようにBIOS書き換えとオーバークロックによるXTPE化はできないが、普通にオーバークロックすることは出来る。もちろん自己責任で、熱で壊れても後悔しないように。

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